会話とはどのような現象か

会話がどのような現象か,理解しようという試みは数多くおこなわれてきた.ここでは,会話情報学に関わりの深いと考えられるものを概観する.

  • モダリティによるコミュニケーションの分類:言語,周辺言語,非言語
  • 言語成分.コミュニケーション行為の言語的な成分は書き取ったとき書き言葉に素直に変換される成分.言語構造と運用のされ方から分析される.({language use, performance} ⇔ competence)
  • 言語構造:我々が使用している言語がどのような構造をしているか.音韻論,形態論,統語論,意味論.生成文法論では,発話が構成要素からどのような規則に従ってされ意味が導かれるかを,言語能力の観点から論じている.
  • 言語運用理論:人々が言語表現を使ってどのようにコミュニケーションをするかを論じる.言語行為論(speech act theory),Clark理論などがある.
  • パラ言語成分.リズム,イントネーション,ポーズ,声の強弱などの韻律成分と音質からなる音響的成分は発話における言語成分と連動するが,書き取りではほとんど文字にされず消えてしまう.この成分をパラ言語(周辺言語)という.
  • 非言語成分.さらにコミュニケーション行為を行っているときは,表情を変えたり,手を動かしたり,姿勢を変えたり,位置を変えたりする.これをコミュニケーション行為の非言語的成分という.非言語コミュニケーションの研究の歴史は長い.顔表情を研究し,FACS (Facial Action Coding System)を作り出したEkman & Friesen,空間に注目したHall,人々の社会的相互作用を洞察したGoffmanなど多数の古典がある.
  • 言語→パラ言語→非言語に行くにしたがってだんだん原初的(primordial),すなわち,思考の源泉,に近づくと思われる.
  • 行為者のモデル.会話に参加する行為者の内部でどのようなことが行われているか?Schank, McNeill, Kitaなど

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